ピコ秒レーザのメリットについて

ピコ秒レーザのメリットについて

精密微細加工が求められる背景には、製品の高密度化による更なる極小な微細加工への要求や加工精度の要求の厳しさ、薄型化による加工速度を上げることの困難さ、先端的な素材の採用による加工品質の向上への困難さ、といった要求が増加したことによる課題が浮き彫りになってきているからです。

その課題に対応したピコ秒レーザを導入するメリットとしては、レーザ照射による熱の影響を無くして、マイクロクラックやはがれ、材料のデブリを可能な限りなくしたいという要求に対して、満足する結果を提供していることです。

ピコ秒レーザのピコ秒とは、1兆分の1秒と非常に極端に短いパルス幅のレーザのことを言い、対象物の素材を瞬間的に蒸発させることができることにより、溶融物の発生を低減させて、優れた加工性が実現できます。

レーザは、非線形効果が期待できるものですが、ピコ秒レーザは、より強い非線形効果により、高い空間分解能力が期待できるとしています。

加工素材への影響について

ピコ秒レーザを使用して加工する素材への影響について述べます。

ピコ秒レーザは、レーザ光に使用するパルスの幅の単位がピコ秒と非常に幅が狭いために、加工する素材への影響範囲が非常に限定的となります。

すなわち、加工したい場所にピンポイントに近いレベルでレーザが当たることによって、加工される素材のその部分が分子レベルまたは原子レベルで分解して、蒸発することになり、その結果として加工されることになるのですが、あまりにも狭い範囲での加工となるために、熱の影響が軽微にしか及ぼさないために、ピコ秒レーザよりパルス幅の大きいレーザよりも、熱によるクラックや熱凝固のデブリなどが発生しにくくなります。

このように加工される素材の限定的な部分にしか影響を与えないピコ秒レーザの加工方法が開発されたことにより、素材へのより微細な表面加工や、より精度の高い穴開け加工、などが実現することになり、従来であれば、後工程としての仕上げ作業が必要であったものが不要となるというコスト面でのメリットも大きくあります。


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